NPOもファンドレイジング=資金集めのための仕組み <NPOの教科書>
こんにちわ、tomです。
今回はこちら。
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とっつきにくいNPO法をわかりやすく
すごくわかりやすい。たとえ話や比較がうまいからだと思います。たいていは「株式会社」との比較。サラリーマンがマジョリティーのこの国では至極ごもっともな表現です。
端的にいえば、こんな本です。
ファンドレイジングのための仕組み
タイトルをNPO「も」としたのは、株式会社などの会社も、組合も、財団法人や社団法人も。
もう一点だいじなのが、利害調整をするための仕組みだということ。
金集めなら、個人でもできます。極端ですが、違法に詐欺などで集めることもできるでしょう。ただ、違うのは、金集めをする発生する利害関係を調整する機能が、法律で規定されているってことです。ここがすごく重要。
例えば、株式会社では、資金提供者である株主の権利を守るためのルールが主に会社法という法律で定められています。株主総会で経営者に議決によって賛成反対の意思表示をしたり、これを議論したいという議題提案もできますが、これらはみな会社法で定められています。
- 金集め
- 利害調整
がNPOをはじめとする社団や財団の主な意義と機能だと改めて認識しました。
金が集まり、利害調整されると、、、
これにより、NPOを設立すると、金が集まり、法に則っていれば最低限の利害調整はできる。そうすると何が起こるか。
リソース(主にヒト)が集まることになります。
例えば、金がない組織よりも金がある組織に飛び込む人の方が多いですよね。また、利害調整されていないカオスな状況より、利害調整されている状況に飛び込む人の方が多いと思います。
特に、NPOはどちらかというと利害調整を法定以上にうまくやらないとヒトが集まらない。むしろそこがマネジメントの腕の見せ所という話が本書でもたびたびでてきていて、とても参考になりました。
まだまだ寄付の文化は浸透していない
ただ、機能として金集めはあるけれど、程度問題でまだまだなところがあります。残念ながら、日本では寄付やボランティア(労働対価の寄付)が浸透していません。NPOの目的は困っている人や状況を支援することであり、株式会社の目的である利益の分配とは違います。ただ困っている人を助けるのにも金は必要となります。ここが難しい。
それでは、また。( -ω- )ノシ
tom
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