会計士の読書ノート

ヒトと本の交差点

「めんどくさいからやら(れ)ない」から逃れるためのタスク管理 <クラウド版 デッドライン仕事術>

 

こんにちわ、tomです。
 
今回はこちら。
クラウド版 デッドライン仕事術 クラウド版 デッドライン仕事術
吉越 浩一郎 立花 岳志

東洋経済新報社 2014-12-11
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家庭やら仕事やら趣味やら、タスクがスタックしてきてしまっていてどうにかならんものかと思い読了。
  
 

デッドライン仕事術とは 

デッドライン仕事術 (祥伝社新書) デッドライン仕事術 (祥伝社新書)
吉越 浩一郎

祥伝社 2007-12-15
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吉越さんといえば、デッドライン仕事術。
 
  • デッドラインを決めて仕事をあげろ
  • 「残業してやれば終わる」という姿勢は、ダラダラ仕事を許容する発想であり、絶対だめ。
  • 「残業」から抜け出すとどうなるか、どうやれば抜け出せるのかを紹介し、上の2つを自分で考えながらやってね。
  
個人的には、「意思決定のスピードが遅いため、時間がかかっている」という吉越さんの主張には激しく同意。
 
  • 「何をやろうかな~?」
  • 「どうやってやればいいかな?」
  • 「これなんでやらなきゃいけないんだっけ?」
  • 「いつまでにこれを仕上げないと、あれはおわらないな、、」

 

というふうに、こうやって考えている時間がたくさんあるかと思います。これは本当にもったいない。

 
  

クラウド版で紹介していること

 「クラウド版」はデッドライン仕事術を実現するための「ツールとその使い方、実例」を紹介しています。特に、意思決定に無駄な時間をつかっているところはこれでだいぶクリアできるんじゃないか。
 
  • 超長期プラン(死ぬまで)をたて、5年、1年、3か月、1か月、1週間、1日とブレークダウンしていく
  • やりたいこと、やらなければならないことはどんどん計画にいれていく。
  • 途中で変更があれば、その都度その時すぐに修正する
 
超長期のプランとつながっているので、普段から「なぜ?」とか思う必要がない。突発的に変更が生じたときは見直す必要があるけど、毎日そこまで長期の目標に変更はないですからね。自分で事前にレールをひいてしまい、あとはレールを走るだけ。(レールを作るのが結構大変なんですけどね)
 
これを具体的にできるのは、エクセルなどの表計算ソフトと、「toodledo」というタスク管理webサービス。長期的な計画から落とし込み、やりたいこと、やらなければならないことをボンボン突っ込んでいきます。タスクシュート!いまはiPhoneさえあれば、気がついたときに入れられるので便利ですね。(具体的な内容について、詳しくは本書をご覧ください。)
 
 

試しにやってみたtoodledo,toggl。その感想。

ということで、さっそく、クラウド版に紹介されていた
をやりはじめました。
 
感想は、「すごくいい!けどなれるまで大変」という感じです。
 
何がいいかというと、
 
  • toodledoでは、死ぬほど多い「やらなければならないこと」と次に多い「やりたいこと」を一か所にリスト化できる。
  • それを、いつでもどこでもみられるから、隙間時間にガンガン進められる。(いままではリストを探すのに時間かかっていたりしたのですが、、、)
  • togglで、タイマーであらゆる行動を時間計測すると、集中力が増す。(単純作業はスピードアップする。思考作業はあまり変わらないかもしれないけど、ダラダラ同じところをぐるぐるしないようなプレッシャーみたいなものを感じる。)
  • togglのレポート機能で、1週間の計測結果をみてみると、意外と家族関係に時間を割いていること
 
まだ1週間くらいなので何とも言えないのですが、いい感じです。タイマーはほんとに慣れじゃないでしょうかね。とにかく、死ぬほど多い「やらなければならないこと」を見える化できたことは、ストレス軽減ですね!
 
 

ちょうどシゴタノ!さんでも似たような記事がとりあげられてました。 

なんてiPhoneでメモりながら、ランチでそばとかつ丼大盛りを食すという、タスクをこなしていたところ、、、こんな記事がシゴタノ!さんでとりあげられておりました。
 

cyblog.jp

 
「エッセンシャル思考」など「やらなければならない」と思ってることを減らすことも大事です。しかしながら、そもそも減らせないから困っているのであって、、、また、減らすのにも限界があります。減らしすぎると、不健康なヤセ型に陥ってしまいます。また、「やりたいこと」を含めるとさらに膨大になるわけです。だから、減らさなくてもいい、それが現実だ。そこをどう考えていくか、みたいなことが書かれています。
 
「結局「やらなきゃ」からは逃れられない。だから「めんどうだ」という思いからも簡単には逃れられない。で、私はどうしているかというと、上にあげたように「たすくま」を使っているのです。それがなんの役に立つかというと、「やらなきゃ」が渦巻いて「面倒くさい」という思いが絶頂に達することにブレーキをかけてくれるわけです。」
 
  

タスク管理におぼれないようにするために 

冒頭で紹介した書籍は、正直ツールが多すぎる気がします。これをやれば、ある程度の効果は得られるのでしょうが、時間がかかります。正直言って「めんどくさい」。まさに、
 
  • タスク管理がタスクを生んでしまうというジレンマ、、、
 
だから、できるところから、いいなと思ったところだけを真似してはいかがでしょうか。
 
そもそも、タスク管理系の本とか記事を書いている方って、タスク管理すること自体が仕事の多くを占めていて収入につながっています。タスク管理以外の仕事がメインです、という方はここまでできるか!ってのが多いですよね。
 
だから、全部を真似することができるにこしたことはないですが、それを継続するとなると5%くらい真似して、自分なりに考えてやっていくのが一番なのだと思います。その中でも、超長期プランで人生でやりたいことを明確にして、忘れないことが大切ですね。
 
 
それでは、また( -ω- )ノシ
tom
 
 
クラウド版 デッドライン仕事術 クラウド版 デッドライン仕事術
吉越 浩一郎 立花 岳志

東洋経済新報社 2014-12-11
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コンテキストを捉える<キュレーションの時代>

 

こんにちわ、tomです。

 

前回から佐々木俊尚氏 しばりで。

tom-book-notebook.hatenadiary.jp

今回はこれ。

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書) キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
佐々木 俊尚

筑摩書房 2011-02-09
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2010年に出版され、ようやく全部読了。

キュレーションサイトが流行ってるため、その比較が面白いと思います。
私なりのポイントまとめ。
  • 大量生産消費により機能は安価で手に入り、その先に求めるつながりや共感を充足するには、視座の提供、コンテキストを捉えるキュレーションは重要となる
  • 記号消費的なマスメディアから視座を提供するキュレーションからうまれるミドルメディアへ
  • キュレーションだけをやるべきなのか、コンテンツをつくるだけでよいのか、という議論ではなく、両方やるべきだし、誰がやるかは分担の問題である。(ex.村上隆
 

ざっくりとした流れ

マス、大量消費、大量生産によって、機能は安価で充足できるようになりました。機能は十分、しかも安いとなれば、次に消費者が、向かうのはどこなのでしょうか?
消費者は、共有やつながること、他人に求められることに進んでいます。そして、テクノロジの進化とそれに伴うアンビエント化は、これを技術的、制度的に可能にしました。
共有やつながること、他人に求められることに必要となるのは、コンテンツとコンテキスト。
コンテキスト(文脈)、こういう見方をするんだという視座があるから共感できるのです。
 
 

コンテキストは揺らぐ

しかし、コンテンツは膨大であり、コンテキストは揺らぐもの、というところに注意。
最近流行りのキュレーションメディアは既にゆらぎはじめていないでしょうか。すでにコンテンツと化していないか。単なる「パクリサイト」という悪評もある。本当につながりや共感を生み出しているのでしょうか?これは各メディアで明暗がわかれてくるでしょう。
 
 

SNSという記号消費には注意したい

SNSはつながりや共感を見える化しているが、注意しなければならないのは、SNSにより見える化されると、記号消費、つまりマス消費的になってしまうおそれがある点です。
私もよくキュレーションサイトやSNSを利用しますが、友人がやたらとキュレーションサイトのリンクをシェアしてくるのにはあきはじめています。なんとなく「SNSという記号」と捉え始めている人もいるようです。ドャって感じで、みんなの人生のシェアしたいものだけをシェアするっていうのは、情報の目立ちやすい部分だけしか見せてくれないマスメディアと共通する部分があるのではないでしょうか。
(ちなみにそんなポジティブなSNSは好きですよ。念のため。やりすぎは目に余ることがありますが、、)
 
 

キュレーションは儲かるのか

では、キュレーションが大事だというなら、キュレーションは儲かるのでしょうか?
第一に、良いコンテンツがなければキュレーションは意味がないが良いコンテンツは限りがあり一般的に高値です。第二に、キュレーションはゆらぐものであり、いわば水物です。第三にキュレーションは、参入障壁が相対的に低いと考えられます。これらのことから考えれば、キュレーションはまず儲からなそうですね。
しかしながら、キュレーションの性質からして、その揺らぎをうまく渡り歩いていける人が真のキュレーターということなのかもしれません。最近流行りのキュレーションメディアは、これをどう対処していくのか、ということに成長の可否の分かれ目があるように思います。いまは流行りとなっていますが、成熟してきてからが真のキュレーターが生き残っていくのでしょう。結果論ですが。ただ、それは一発屋の芸人やアーティストがマスにとりあげられ盛り上がり、衰退していく、まったく表舞台からきえて、食えなくなるのとは異なり、「ロングテール」「多様性」というところからそもそもマスにちょこちょこ顔を出しつつも表舞台で脚光をそれほどあびることなく、かといって舞台裏ではビジネス的にも元気に生きているというのが、キュレーションの時代なのかもしれません。
 
 

では、自分はどうしたいのか?

村上隆氏のような、コンテンツクリエーター+キュレーターみたいな立ち位置は好きです。(村上氏がやってる西洋芸術の歴史と市場に日本画とアニメを送り込む、っていうのは相当かっこいいコンテキストのはりかただと思っています。)
  • キュレーションだけをやるべきなのか、コンテンツをつくるだけでよいのか、という議論ではなく、両方やるべきだし、誰がやるかは分担の問題である。(ex.村上隆
何をやるのかは、やる「べき」か?ではなく、好きかどうか?で決めたほうがうまくいくのではないかと思います。
 
私の運営する2つのブログでも、なるべく専門分野+アルファを自分なりにキュレーションしていきたいなあと思います。やっぱり、情報提供という平らなものではなく、実務をやっている方には「痒い所に手が届く」、会計などについての初心者には「それで?をわかりやすく」伝えられたらなぁと思います。
「キュレーション」という言葉はビッグワードなので、それぞれの捉え方は変わってきます。具体的に人との共感やつながりをつくるにはどうしたらいいのか、を考える事が重要になるのでしょう。
 
 
 それでは、また(o-ω-o)ノシ
tom
 
 
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書) キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
佐々木 俊尚

筑摩書房 2011-02-09
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ネットの上を歩いて自分の人生を取り戻せ!<自分でつくるセーフティネット>

 

 こんにちわ、tomです。 

今回ご紹介するのはこちらの本。

 

自分でつくるセーフティネット~生存戦略としてのIT入門~ 自分でつくるセーフティネット~生存戦略としてのIT入門~
佐々木 俊尚

大和書房 2014-07-26
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  生存戦略と題してるけど、戦略ではなく、考え方、価値観の話と感じました。読んで得た教訓は3つあります。

 

 

1. 1人でロープを渡るのではなく、ロープを編んだネットの上を歩く。

ネットは見えていないだけでそれをある程度見える化したのがSNS。本文では「情の世界」と表現している。ただし、ネットには網目(隙間)があることにはあまり触れていない。

 

 

2. 見える化による弱いつながりの信頼強化が、コンテンツのモジュール化を進める。

信頼できるからこそ社会全体での役割分担がすすんで、ソーシングや働き方の選択肢がふえるのではないか。希望もこめて。

 

 

3. ピュアな立ち位置を捨てて、自分の人生・居場所を取り戻す。

いいかえれば「当事者となる」こと。低いところから我関せずとして叩くのは簡単だが、その反面自分の人生、責任みたいなものを引き受けてないということ。世の中には傍観者がなんと多いことか(自戒をこめて)。

 

 

これらは、良い悪いの話ではなく、こういう価値観があるよ、ということでしかないけど、私の考え方にはフィットしました。

 

 

なお余談ですが、

本書で紹介されているワンピースの仲間意識について。良い言い方をすれば「絆」、悪い言い方をすれば「同調圧力」とするのは、本当にずっと思っていました。元々読んでたんですが、これって「ルフィ達=いじめっ子グループで、弱い海賊達の居場所を奪ってる」話なんじゃないのか?いじめでなくても、何か仲間意識を強要するような流れは違和感がある、、、と思ったときから、読むのをやめてしまいました。
<ヤンキー経済>で描かれる「マイルドヤンキー」なども「絆」や「(身近な)同調」を大切にしています。社会的・経済的にも影響が大きいのではないかとの示唆です。しかし、その反面、「同調」による息苦しさもあるような気がしてなりません。

 

 

それでは、また。(o-ω-o)ノシ

tom

 

 

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体
原田曜平

幻冬舎 2014-03-06
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自己啓発本とありたい働き方<週末起業>

 
  • そんな時間はない
  • そんな金はない
  • 会社にいる間、お客さんとのやり取りができない
  • 会社にバレたらたいへんだ
    (「週末起業」 (ちくま新書) より)
 
こんにちわ、tomです。
 
今日はこれ。
 
週末起業 (ちくま新書) 週末起業 (ちくま新書)
藤井 孝一

筑摩書房 2003-08-06
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みなさん、サラリーマン/ウーマンやってますか?
副業やってますか?
 
大体の人が、企業に勤務する会社員だし、副業やっている人も少数派でしょう。
 
でも、この先行き不安のこの時代、会社に何か起こったらどうする?会社に何かおこらなくても、超高齢化社会、65歳で定年してもその先35年くらいあるよ?生きていける?
 
そんな不安があるなら、副業、いや「週末起業」でセーフティネットはりませんか。うまくいったら、もう起業しちゃいなよ。
 
でも無理だというよね。まずいうよね。
 
そんな人には、この本のアドバイスを!
 
というそんな本。
 
 
この本の内容は、まあありきたりなものなので、省略。というか、ところどころ税金関連で怪しい発言があるので注意。具体的には刺しませんが。
 
この本を読んで、少し考えた点を書いておきます。
 
 
2000年ごろからしきりにこういった「不安をあおり」「自己啓発しよう」「セーフティネットをはろう」といった書籍や記事は多くなっています。一義的には、経済環境が悪化してきたからでしょう。
これは、10年以上たったいまでも変わらず、特に「起業」「働き方の自由」「大企業に縛られない」系の本は2010年ごろからよく目にするようになりました。たとえば、最近でいえば、ちきりん<考えようシリーズ>や<ワーク・シフト ><フリーエージェント社会の到来 >など。
 
 
本屋のビジネス書コーナーには平積みされまくっているのをみると、いつもふと頭をよぎるのです。
 
「これ、売れてるってことは買って読んでる人がそれなりにいて、ある一定割合が行動に起こすんだよな。とすれば、どれくらいの人が同じようなことをするのだろう?」
 
正確な数字はわかりませんが、
「起業や独立する人の人数」の代理変数として、中小企業、個人事業主の数をみてみました。
 
 
◆個人事業主の数は2004年以降、継続して減少。
2004年 656万人 → 2014年 556万人 (-15.2%)
統計局より)
 
◆中小企業の数も右肩下がり
2004年 150万社 → 2012年 167万社 (+11.3%)(会社ベース)
 
◆就業者数は微減、個人事業主・中小企業の減少幅よりは小さい。
2004年 6329万人 → 2012年 6270万人 (-0.9%)
 
 
高齢化のために就業者数が減っているのかと思ったのですが、意外でした。
(しかし、内訳をみると、高齢者層が激増、若年層が激減。別の意味でやばいですね、これ。)
 
2004年から2012年にかけては、就業者数の成長率に対して中小企業の成長率が大きく上回っていますが、個人事業主の数はすごい減り方です。もちろん、「週末起業」は個人事業主としてやりはじめ、会社をやめて「起業」するときは会社形態でやるため中小企業数が伸びているのかもしれません。
 
うーん、やる前からわかってたが、これだけでは流石に細部まではみえませんね。
 
もちろん、細部までみるのが目的ではなく、ざっくりとしたトレンドは見れたかなと思います。
 
 
つまり、あれだけ自己啓発本が書店で平積みされているほどには、実際の行動は盛り上がっていないのではないか、ということです。
「起業」「独立」「フリーエージェント」・・・という「働き方の多様なあり方」をテーマとする自己啓発本が10万部のヒット!といいながらも、実際には、個人事業主は全体として減り続けているし、中小企業は17万社ほどしか増えていないのです。
ネガティブな表現ですが、実際には、こういった自己啓発本がなければ、個人事業主はさらに減少がひどかったかもしれませんし、中小企業は増えていなかったかもしれません。その因果関係の解明には相当の労力が必要ですので専門家に任せるとして、、、
 
 
この本を読んで、またデータをみて感じたのは、
 
 
・実感として、日本全体で「働き方の多様化」が果たされていない。
・いまの日本経済環境において、経済的に合理的な選択がなされた結果の一側面が上記のマクロデータ。(個人事業主は減るべくして減っている)
・「働き方の多様化」のあるべき形、マクロ的な数は言い表しにくい(政府目標として客観的な達成目標はたてにくい)
・個別企業や個人が考え行動するしかない。
 
 
自分や家族にとって「ありたい働き方」を実現するために働きかけようということ。できる人はできることから、ゆっくりでもいいからやったほうがいい。起業だろうが何であろうが。
(今日もたまたま弁護士や証券会社の皆様とこのような話をしていました。)
 
少なくとも、最初にあげた言い訳をしているだけでは、人生は面白くならない。
 
 
それでは、また。(o-ω-o)ノシ
tom
 
 
週末起業 (ちくま新書) 週末起業 (ちくま新書)
藤井 孝一

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SFから読むセクショナリズムと人材の成長 <エンダーのゲーム>

 
こんにちわ、tomです。
 
「わたしは自分が彼以外の人類の愚かさも過小評価しているのではないかと思うと恐ろしいのだよ。人類がこの戦争に勝利しなければならないという点は、絶対に間違いではないのだろうか?」
今日はこちら。
エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
オースン・スコット・カード 田中一江

早川書房 2013-11-08
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 SF小説はよく読むのですが、Facebookマーク・ザッカーバーグも愛している1冊ということで読んでみた。
 
、、、あらすじ、、、
謎の地球外生命体との戦争があり、その戦争とたたかうための兵士として子どもにエリート教育をしている世界。最高の素質をもった天才として主人公が育成されていく中、組織内部の争いや主人公の成長を描いている。そして、地球外生命体との戦いは、、、

 

単純にSFとして面白い。主人公が幼いながらも成長していく姿は、男子が好きなやつ。少年ジャンプ的なノリで、子どもから楽しめる。主人公が6歳からの話だけど、子どもたちにはやたらと大人でもできないような発言や思考が多く、「ありえないでしょ」とか思いつつ、「なるほど」と読み進めてしまうのが不思議かつ面白い。
 
 
また、最近、経営組織論を勉強しているので、組織論的にも面白かった。その点を2点ほど。
 
 一点目は、官僚(機能別)組織で問題となる「セクショナリズム」や「部分最適」の話が全般にわたり示唆されているように思う。もちろん宇宙戦争もの=軍組織、という環境に置かれるため官僚組織が描かれるのは必然か。
監査法人内のパートナーのアカウント争い=縄張り争いと似ているなぁ棒)
 組織のゴールに向かうために、その組織内の部署やチームごとにゴールが設定されて組織メンバーの行動が組織のゴールに向かうように仕向けるのが組織。KPIといったりしますが、まあみんな好き勝手やるわやるわで、統制なんて皆無。
 とはいえ、圧倒的なKPI達成をした人間が昇進するわけです。その人間はKPIや組織内部での争いや競争などムダだと思っており、組織のゴールにのみ焦点をあてている。
 
 二点目は、組織の成長と組織構成員個人の成長について描かれている点。主人公エンダーの成長だけでなく、エンダーを支持する人も反発したり恨んだりする人もどんどんエンダーに引っ張られて成長していく。
 リーダーシップともいえるけど、それは組織本部がすべて環境や仕掛けをしてやり遂げているところ。この育成施設、ハードだけど、すごい環境作りや仕掛けを徹底的にやっている。例えば、密室空間の作り方や人材配置、制度の改訂などなど、子供たちに負荷を与えながら成長させていくのである。やっぱりリーダーシップは、才能だけではなく、環境によって育てられるものなのか。
 
 
とそれらしく書いたけど、単純にSFとして面白い。気軽に読めるエンタメSFだから、これを機に読んでほしいと思える1冊でした(上下2冊だけど)。
 

それでは、また(o-ω-o)ノシ

tom

 
エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
オースン・スコット・カード 田中一江

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やりたいことと自己欺瞞 <傷口から人生。>

 

こんにちわ、tomです

 

最近、読書数がうなぎのぼりなので、忘れないための備忘録として、読書ノートをつけようと思います。

記録、大事。

 

「デザインノート」より、

  • 雑に
  • 勢いよく
  • きままに

書いていきます。

 

 

今日はこれ。初日からこれ。

「その道を歩いて何を得たんですか?」

「得たんじゃないんです。捨てたんです。」

小野美由紀「傷口から人生。 メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった (幻冬舎文庫)」 より)

 

傷口から人生。 メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった (幻冬舎文庫) 傷口から人生。 メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった (幻冬舎文庫)
小野 美由紀

幻冬舎 2015-02-10
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やばいタイトルと思うけど、多分、ほとんどの人が「傷口から人生」。

 

著者は、すぐ「親/家庭のせいにして」失敗や、自分ができないこと、の言い訳にしていた。そして、それは自分に嘘をついていたことだという。

 

このくだり、どこかで読んだな、と思ったら、「自分の小さな「箱」から脱出する方法」の「自己欺瞞」ってやつだった。

 

「ものごとのすべて100%は自分に原因がある」

 

というやつ。

 

他人に嫉妬したり、他人をこきおろしたり、他人のせいにしたりすることは簡単だけど、それは自分に嘘をつくことと同じだ。嫌な思いをする。でも、それは自分のせいなのだ。

 

「ものごとのすべて100%は自分に原因がある」

それなら、自分を変えればいい、やり方を変えてみればいい。

それで無理なら、「何か」がたりないだけ。

 

本書ではその「何か」を

 

  • 「やりたいことをみつけること」

 

としているように感じた。

 

 

そういえば、ちきりんも、同じようなことをいっていた

  • やりたいことを明確にできる人は少ない
  • やりたくないことばかりいう人が過半である
  • やりたいこと明確にできれば、人生は楽にすごせる
  • やりたいこと明確にできる人は幸運だ
  • そのためにやりたいことを具体的に考えてみよう(一週間のスケジュールをたてるくらい具体的に)

 

本当にそう思う。

「やりたいことなんてないよ、意識高い系だけでしょ?」

と思った人は要注意。

 

  • 本当に自分の人生を生きているだろうか?
  • 何かをいいわけにして他人の人生を生きていないだろうか?

 

「自分の人生を生きる」とは、

「自分の本当にやりたいこと以外を捨てること」

 なのだ

 

それでは、また(o-ω-o)ノシ

tom

 

 

傷口から人生。 メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった (幻冬舎文庫) 傷口から人生。 メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった (幻冬舎文庫)
小野 美由紀 

幻冬舎 2015-02-10
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自分の小さな「箱」から脱出する方法 自分の小さな「箱」から脱出する方法
アービンジャー インスティチュート 金森 重樹 冨永 星

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未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる 未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
ちきりん

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