会計士の読書ノート

ヒトと本の交差点

常識にとらわれないルール <社長のための「非常識な会計」のルール>

 

こんにちわ、tomです。

 

今回はこちら。

会社にお金が残る 社長のための非常識な会計のルール 会社にお金が残る 社長のための非常識な会計のルール
村形 聡

日本実業出版社 2013-05-28
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よくあるタイトル

よくありそうな会計系の本。「お金が残る」とか「貯まる」とか「〜のための」。とネガティブなタイトルだったのですが、トンデモ本ではなかった。お金と政治がからむとトンデモ本のヒット率が高くなるんです。税金がらみ、社会保障がらみは、お金と政治の両方からむから、だいたいトンデモ本(という偏見)。

 

お金のことをシンプルにまとめており、専門用語もやさしく説明、無駄に乱発していない。また、基本中の基本をおさえており、これがいい。

 

キャッシュフローという言葉を使わないキャッシュフローの解説書

制度会計はそのままでは、中小企業経営に役立たない。PL,BSから単年度のフリーキャッシュフローを計算するといいよ、という話。キャッシュフローなんて一言もでてこない。だって中小企業は税務会計しかほとんどやっていないので、キャッシュフロー計算書なんて作らないし、見たこともない人が多いからです。これはgood point。

 

金回りの基本中の基本をおさえてる

節税しても将来に繰延べてるだけ、借入は儲けでしか返せない、粗利率は下げるな、などなど、基本中の基本だけど、実際に会計でどう見ていくかが説明されていてよいですね。実際、基本中の基本で頭でわかっていながら、これができていない会社は山ほどあるように思います。 

 

ただ一点、「社長のための1年で会社を黒字にする方法」と違うのは、あくまでも会社の決算を「正しい」としていること。 

社長のための 1年で会社を黒字にする方法 社長のための 1年で会社を黒字にする方法
武田 雄治

日本実業出版社 2012-10-27
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ここは、武田先生がいうように、意外と間違っている。ってことが圧倒的に多いので、ぜひこちらもおすすめしておきます。(と思ったら、ほとんど同じようなタイトル構成と表紙で、出版社も同じだった、、)

あとは未来工業関連の本を読んで、いろんな細かい実践を積んでいけば、多くの中小企業(特に製造業)は改善できると思われます。もちろん、実践が難しくそのインストールは難しいところ。なのですが。

 

 

常識にとらわれないために

しかしながら、「非常識な会計」は規則に縛られるような不自由なものではありません。

 (「会社にお金が残る 社長のための非常識な会計のルール」より)

 

という著者あとがきが言い得て妙、というのは、これは本書の内容をちゃぶ台返しで無に帰すと同時に、会計ルールに縛られるな、という本書が伝えたいメッセージでもあると思います。

 

ルールとは絶対的なものでなく、環境の変化によって変わるべきです。それこそ、毎年税制や会計基準は改正されますし、それでも環境の変化についていけていないほど。

 

会計というツールを経営に役立てたい。

それには会計の常識にとらわれないこと。常識にとらわれないルールはいたってシンプル。自分たちで考え、行動し、経験する。そして、経験を次に活かすということ。

 

シンプルだけどいいメッセージでした。

 

 

それでは、また。( -ω- )ノシ

tom

 

 

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